Takaya Yamaguchi
[東京 15日 ロイター] - 赤沢亮正財務副大臣は15日、日銀の金融政策に関し、「イールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟な運用のもとで(金融緩和を)粘り強くやっていくという説明をされていることについては、よく理解している」と述べた。神田憲次・前財務副大臣の辞任を受けた記者会見で語った。
赤沢財務副大臣は「(金融政策の)具体的な手法は日銀に委ねられるべきところで、(政府・日銀による)アコードでしっかりすり合わせて共通の認識を持ったうえでやっていく」と語った。
そのうえで赤沢副大臣は「賃金上昇を伴う形での持続的、安定的な物価安定2%目標の実現を目指さなければならない」と強調。「そこに至っていないということで、今後とも密接に連携しながら、経済・物価・金融情勢どれも生き物なので、適切に金融政策運営を行っていただくことを期待している」と述べた。
2023年7―9月期実質国内総生産(GDP)が3・四半期ぶりのマイナス成長となったことについては「寄与度を見ると輸出とか政府消費以外はほぼマイナス寄与となると、見方によっては総崩れみたいにみえる」と語った。
近く内閣府が公表するGDPギャップが「マイナスになる可能性もないとも言えない」とし、経済対策を裏付ける23年度補正予算案の早期成立に意欲を示した。