Marc Jones
[ロンドン 15日 ロイター] - イスラエルは、パレスチナ自治区ガザにおけるイスラム組織ハマスとの戦闘により、来年の財政赤字が予想以上に膨らむ──。JPモルガンは15日こうした見通しを示した上で、戦費捻出のために国債発行も大幅に増えると付け加えた。
JPモルガンのアナリストチームが示した最新予想によると、イスラエルの来年の財政赤字は国内総生産(GDP)の4.5%。従来は2.9%と見込まれていた。
この予想は、戦闘が来年初めまで続くとの前提に基づいており、財政赤字を巡るリスクはさらに上振れする方向に傾いている。
JPモルガンの見立てでは、来年半ばまで戦闘が継続され、米国が提案した140億ドルの軍事支援が減額される場合は、財政赤字のGDP比は「1桁台後半」まで高まりかねない。
戦闘が始まる前の時点でGDPの57.4%だったイスラエル政府の債務規模は、現段階においても来年末までに63%前後まで増大する可能性があるという。