Siddharth Cavale Aishwarya Venugopal
[16日 ロイター] - 米小売大手ウォルマートは16日、2024年1月期決算の1株当たり利益予想を6.40─6.48ドルに上方修正した。従来予想は6.36─6.46ドルだった。また、通年の既存店売上高伸び率も5─5.5%増に引き上げた。従来は4─4.5%増としていた。上方修正は2回目となる。
ただ、インフレと金利上昇を受けて米消費者の支出に対する慎重な姿勢が続いているとも指摘した。
この日発表した23年第3・四半期決算(10月31日まで)の既存店売上高は4.9%増(燃料費を除く)となり、予想の3.35%を上回った。オンライン売上高は15%増加した。
第3・四半期の調整後1株当たり利益は1.53ドル。アナリストの平均予想は1株当たり1.52ドルだった。
しかし決算後の電話会議で同社幹部は、金利が上昇し家計の貯蓄が目減りしているため、過去2カ月間の売り上げには「多少ばらつきがある」と指摘した。レイニー最高財務責任者(CFO)は「これは90日前と比較して、個人消費についてより慎重に考える理由となる」と述べた。
第3・四半期の来店客数は3.5%増加したが、消費者は「まだ選別的かつ慎重だ」いい、ブラックフライデーやサイバーマンデーのような販促イベントを待っているとした。
幹部が年末商戦に向けて慎重な発言を行ったことで、株価は午前の市場で7%超下落している。
ただ、前日には史上最高値となる169.94ドルを記録。年初来では20%近く上昇しており、同業他社よりも相対的に割高となっている。