[ワシントン 17日 ロイター] - 米商務省が17日発表した10月の一戸建て住宅の着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比0.2%増の97万戸だった。住宅ローン金利が高水準な中で11月の建設業者の信頼感指数は低水準にあり、住宅着工は短期的に小幅な動きにとどまる可能性がある。
一戸建ては住宅建設全体の大部分を占めている。米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、需要が多い30年固定住宅ローンの平均金利は10月下旬に7.79%と2000年11月以来、約23年ぶりの高水準を付けた。その後、労働市場の緩和を示唆した経済指標を受けて下がったものの、今週は7.44%と高止まりしている。
北東部では12.0%増、西部では12.3%増と急増したが、人口密度の高い南部では4.9%減、一般的に最も手ごろな住宅地域とされる中西部では0.9%減となった。
9月分は96万8000戸と、当初発表の96万3000万戸から上方改定された。
LPLファイナンシャル(ノースカロライナ州シャーロット)のチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「来年後半に住宅ローン金利が低下すれば、住宅不動産に対する需要が改善する可能性がある」と指摘した。
10月の5戸以上の集合住宅の着工戸数は4.9%増の38万2000戸だった。建設中の集合住宅が大量にあり、賃貸住宅の空室率は2023年第3・四半期に約2年半ぶりの高さだった。
全体の着工件数は1.9%増の137万2000戸。ロイターがまとめた市場予想は135万戸だった。
一戸建て住宅の建設許可件数は0.5%増の96万8000戸だった。これは2022年5月以来の高水準。増加は北東部と西部に集中し、南部と中西部では減少した。
全米住宅建設業者協会(NAHB)が16日発表した11月のNAHB/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は2022年12月以来11カ月ぶりの低水準だった。