[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した11月のマネタリーベースの平均残高は前年比9.3%増の659兆円となった。残高は過去最高を記録した前月の660兆7426億円から減少したが、緩和的な金融環境が続く中で過去2番目の高水準だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて金融機関向けのコロナオペが導入された前年の反動が続き、伸び率は2020年6月以来の低さとなった。
平均残高の内訳は、日銀当座預金が同10.9%増の536兆6367億円で、こちらも過去最高となった前月より減った。紙幣は同3.1%増の117兆3108億円、貨幣は同0.7%増の5兆0525億円だった。
11月末のマネタリーベース残高は660兆4444億円と前月末より減少。日銀当座預金は537兆7354億円。
マネタリーベースは、市中に出回っている現金と金融機関が日銀に預けている当座預金の合計値で、日銀が供給する通貨を表す。
(和田崇彦)