[コペンハーゲン 2日 ロイター] - デンマーク総選挙が1日投開票され、全票集計の結果、社会民主党を中心とする与党・左派連合が辛うじて議会の過半数議席を維持した。これにより、社会民主党を率いるフレデリクセン氏の首相再任に道が開けた。
社会民主党の得票率は27.5%で、再び第一党となった。
左派連合は定数179議席のうち87議席を獲得。フェロー諸島の議席と左派候補が選出されることの多いグリーンランドの未定議席を合わせて過半数を確保することになる。
主要野党の自由党は2日未明に敗北を認めた。同党は従来の43議席のうち19議席を失った。
今回の選挙では、大手放送局が二つの異なる得票数予測を示したことで、左派連合が過半数議席を維持できるかどうかが最後まで判明しなかった。
選挙前はフレデリクセン氏率いる社会民主党の少数単独政権だった。同氏は、国際情勢が不安定な今こそ政治的結束が必要だとして、伝統的な左派と右派の対立を超えた幅広い連立を主張してきたが、左派政党が過半数を占めるとなると、ジレンマに陥る可能性が高い。
フレデリクセン氏は今後、ラスムセン元首相と同氏が立ち上げた新党「穏健党」との交渉を開始する可能性がある。穏健党も主流派政党との連立を主張している。
政権発足に当たっては、社会主義人民党、赤緑連合、社会自由党などの左派政党に協力を仰ぐ可能性がある。