9日の香港市場は値上がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比180.36ポイント(0.75%)高の24099.70ポイントと続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が49.76ポイント(0.50%)高の10057.97ポイントと7日続伸した。
ハンセンは約1年1カ月ぶり、H株指数は9カ月ぶりの高値水準を回復している。
売買代金は今年最大で1168億200万香港ドルに膨らんだ(8日は772億7500万香港ドル)。
保険マネーの流入に期待感。
中国保険監督管理委員会が8日、国内の保険会社に対し、上海・香港相互取引スキームを利用した資金運用を認めたことが支援材料だ。
同スキームを通じた取引は、足元でも高水準で推移。
11月下旬には深セン・香港間の相互取引も開始される見込みとあって、資金流入の拡大期待が一段と強まっている。
指数は前日の終値近辺で寄り付き、中盤から上げ幅をさらに拡大した。
なお、朝方公表された8月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で1.3%上昇(市場予想は1.7%上昇)、生産者物価指数(PPI)が0.8%低下(同マイナス0.9%)という結果だった。
ハンセン指数の構成銘柄では、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が5.5%高と急伸。
市場活性化が期待された。
H株保険・証券セクターも軒並み上昇。
中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.1%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.8%高、中国銀河証券(6881/HK)が2.7%高、中信証券(6030/HK)が2.4%高、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.1%高で引けた。
マカオ・カジノセクターもしっかり。
MGMチャイナHD(2282/HK)が2.2%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.0%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が1.9%高、銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.7%高とそろって続伸した。
それぞれ連日で年初来高値を更新している。
マカオ政府が8日、「2020年までの域内発展5カ年計画」を発表したことが引き続き材料視された。
カジノ収入も安定すると期待されている。
【亜州IR】