[東京 23日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20809.42 +381.23 寄り付き 20547.74 安値/高値 20531.13─20809.42
TOPIX .TOPX 終値 1676.4 +27.79 寄り付き 1660.89 安値/高値 1658.64─1676.4
東証出来高(万株) 283127 東証売買代金(億円) 28521.71
東京株式市場で日経平均は大幅続伸となった。上げ幅は381円となり5月28日に付け た取引時間中の年初来高値を更新。2000年4月12日以来、約15年2カ月ぶりの水 準まで上昇し、当時の高値2万0833円21銭に迫った。ギリシャの金融支援交渉をめ ぐる楽観的な見方が広がり、前日の欧米株が上昇。日本株に対しても幅広い銘柄に買いが 入った。
前日の米国株市場ではダウ平均が100ドル以上値上がりし、ナスダックは終値で最 高値を更新した。欧米市場で主要株価指数が大幅高となり、東京市場では外部環境を引き 継ぐ形で買いが先行した。
国内では政府が22日に提示した成長戦略の素案で「金融機関の持ち合い解消が盛り 込まれ、金融株に買いが向かっていることも指数押し上げにつながっている」(外資系証 券)との声も聞かれた。取引時間中にドル高/円安が進行したことも好感された。
また、株式総会シーズンに差し掛かると株安材料が出にくくなるとの見方も支えとな り、指数は先物主導で上げ幅を拡大。東証1部・33業種全てが前日比でプラスとなった ほか、東証1部の82%の銘柄が上昇する結果となった。
今週に入り急ピッチで株高が進行しているにもかかわらず、日経平均ボラティリティ 指数 .JNIV は一時2014年9月以来の水準まで低下。東証1部の上昇率上位には低位 株が並ぶ一方、主力輸出株の一角は伸び悩む動きとなり「指数の上げ幅の割に過熱感はな い」(国内証券)との指摘もあった。
岡三アセットマネジメントの鈴木守・上席ストラテジストは、きょうの株高について 「短期筋による先物での買い戻しが主体。6月中間期決算に向けたドレッシング買いの影 響もある」と指摘している。
個別銘柄ではオンワードホールディングス 8016.T とラオックス 8202.T が堅調。2 2日に両社はファッション衣料などの生産・販売を手掛ける合弁会社を設立すると発表し 、材料視された。
半面、タカタ 7312.T はさえない。米上院商業科学運輸委員会の民主党議員が22日 、エアバッグ問題をめぐり同社が安全性よりも利益を優先した可能性があるとする報告書 を公表した。翌23日には公聴会が開かれる予定で、先行きを懸念した売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり1550銘柄に対し、値下がりが254銘柄、変わらず が82銘柄だった。
(長田善行)