■株主還元策
ナガイレーベン (TYO:7447)の自己資本比率は90.5%(2021年8月期末)と高くなっており、財務内容は安定している。
さらに、同社の業態から考えると、利益が急速に悪化する可能性は低く、収益の安定が続くと予想される。
これらの結果、社外への配分(主に配当金)が少ないと毎年留保された利益が自己資本に積み上がっていくことになり、自己資本当期純利益率(ROE)が低下していく、つまり資本効率が低下することになる。
しかしながら同社では、利益成長に見合う増配に加えて、自己株式の取得を含めた総合的な株主還元を積極的に行っており、これによって高いROE(2021年8月期8.9%)を維持している。
同社は単体ベースでの配当性向50%以上を公約していることから、2017年8月期には年間配当をそれまでの50.0円から60.0円に増配し、2018年8月期から2021年8月期まで年間60.0円の配当を行っている。
進行中の2022年8月期も年間60.0円の配当を発表済みで、予想利益が達成された場合の配当性向は54.1%(単体)となる。
加えて、2022年4月には資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、480,000株(976百万円)の自己株式取得を行った。
強固な財務体質に加え、このような積極的な株主還元の姿勢は評価に値するだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
ナガイレーベン (TYO:7447)の自己資本比率は90.5%(2021年8月期末)と高くなっており、財務内容は安定している。
さらに、同社の業態から考えると、利益が急速に悪化する可能性は低く、収益の安定が続くと予想される。
これらの結果、社外への配分(主に配当金)が少ないと毎年留保された利益が自己資本に積み上がっていくことになり、自己資本当期純利益率(ROE)が低下していく、つまり資本効率が低下することになる。
しかしながら同社では、利益成長に見合う増配に加えて、自己株式の取得を含めた総合的な株主還元を積極的に行っており、これによって高いROE(2021年8月期8.9%)を維持している。
同社は単体ベースでの配当性向50%以上を公約していることから、2017年8月期には年間配当をそれまでの50.0円から60.0円に増配し、2018年8月期から2021年8月期まで年間60.0円の配当を行っている。
進行中の2022年8月期も年間60.0円の配当を発表済みで、予想利益が達成された場合の配当性向は54.1%(単体)となる。
加えて、2022年4月には資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、480,000株(976百万円)の自己株式取得を行った。
強固な財務体質に加え、このような積極的な株主還元の姿勢は評価に値するだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)