7月1日のドル・円は、東京市場では108円16銭から107円56銭まで下落。
欧米市場でドルは107円36銭まで下げた後に107円60銭まで反発し、107円49銭で取引終了。
本日2日のドル・円は、107円台で推移か。
6月の米雇用統計の発表を待つ状況となる。
すみやかな雇用回復への期待は残されており、リスク回避的な円買いは抑制される可能性がある。
1日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(6月9-10日開催分)には、「新型コロナウイルス感染拡大に起因する景気後退からの回復に向け、あらゆる手段を行使することに広範な合意があった」との記述が含まれていた。
ただ、市場関係者が注目していたイールドカーブ・コントロール(YCC/長短金利操作)について、「さらなる分析が必要との見解で合意」、「ほぼ全参加者がYCCに多くの疑問」、「YCCで大規模資産購入が必要になる可能性を指摘」などの記述が確認されており、今年後半におけるYCC導入の思惑はやや後退した。
市場関係者の間からは「FOMCのメンバーの大半がYCCの導入について慎重であることはやや意外だった」との声が聞かれているが、「YCCが物価の安定や雇用の拡大につながるものかどうか、短期間で結論を出すことは難しい」との見方も少なくないようだ。
ただ、米金融当局は長期金利の過度な上昇を抑制したいと考えていることは明らかであることから、年内におけるYCC導入の可能性は残されているとみられる。