Darya Korsunskaya
[ロンドン 24日 ロイター] - ロシア経済発展省が向こう4年間の液化天然ガス(LNG)輸出の見通しをまとめ、悲観的なシナリオでは輸出量の停滞を想定していることが分かった。欧米諸国による対ロシア制裁がエネルギー計画に影響を与えている様子がうかがえる。
ロイターが見通しの文書を確認した。経済省はLNG輸出について3つのシナリオを作成。このうち「慎重」シナリオと「ストレス」シナリオは、2025―27年の輸出が毎年3860万トンと横ばいで推移すると想定している。ストレスシナリオは公開されていない。
最も楽観的な「標準的」シナリオは、2023年の3330万トンが27年に5660万トンに増えると予想している。
ロシアは北極圏でのプラント新設を主な原動力として、世界のLNG市場におけるシェアを現在の8%から20%に増やすとの目標を掲げている。しかし欧米諸国による制裁が障害となっており、特に北極圏でのLNG開発プロジェクト「アークティック2」は、昨年12月に暫定的に生産を開始したが輸出に至っていない。
アークティック2は年間にLNG1980万トン、ガスコンデンセート160万トンを生産し、ロシア最大級のLNGプラントとなる予定。
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