[イスタンブール 23日 ロイター] - トルコ中央銀行は23日、政策金利を0.5%ポイント引き下げた。今月、南部で発生した大地震を受け経済回復を支援する。
1週間物レポレートを9%から8.5%に引き下げた。翌日物借入金利は7.5%から7%に、翌日物貸出金利は10.5%から10%にそれぞれ引き下げた。
地震によってこれまでに4万3000人以上の死者が確認され、建物が多数倒壊するなど、甚大な被害が出ている。
中銀は「地震後の工業生産の成長モメンタムと雇用の前向きな傾向を維持するために、金融環境を支援的に保つことがさらに重要になった」と説明。
地震に起因する需給の不均衡がインフレに与える影響を注意深く監視する方針を示すと共に、経済成長と雇用を支えることの重要性を強調した。
アナリストは、地震発生前から、6月までに実施される予定の大統領選挙と議会選挙をにらみ、一段の利下げを予想していた。
経済団体やエコノミストは、住宅やインフラなどの再建復興費用は1000億ドルに上り、今年の経済成長率を1─2%ポイント押し下げるとみている。