日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:>
前場終値 9467.63 -55.03 前場終値 9490 変わらず
寄り付き 9419.30 寄り付き 9400
安値/高値 9395.29─9524.13 安値/高値 9390─9530
出来高(万株) 103134 出来高(単位) 44552
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[東京 27日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反落。9500円を割
り込み、25日に付けた年初来安値を更新した。中国がユーロ圏債券の保有について見直
しを進めているとの報道で、米ダウが終値で2月8日以来の1万ドル割れとなり、オーバ
ーナイトで円高も進んだことから、自動車株などを中心に売りが先行した。引き続きリス
ク資産圧縮を進める海外勢の売りが出たという。円高が一服したことで売り一巡後は買い
戻しが入り一時プラス圏に浮上したが、アジア株が軟調なこともあり引けにかけて再び軟
化した。
前場の東証1部騰落数は値上がり573銘柄に対して値下がり935銘柄、変わらず
が155銘柄。東証1部の売買代金は6990億円となった。
日経平均の現物は安値を更新したが、先物6月限は前日付けた安値9270円を下回ら
なかった。前日後場のように国内系のまとまった現物株買いが観測されたわけではないが、
先物にリバウンドねらいの買い戻しが入ったとみられている。「前日のように国内系の買
い観測が出たわけではないが、底堅さをみて短期筋が買い戻しているようだ」(準大手証
券トレーダー)との声が出ている。
英紙フィナンシャル・タイムズが26日、中国は、ギリシャやポルトガルなど一部欧州
諸国の財政赤字をめぐる懸念が強まっていることから、保有するユーロ圏国債について見
直しを行っていると報じたことでオーバーナイトではユーロ安が進み、ダウも1万ドル割
れまで軟化したが、東京市場では比較的冷静に受け止められている。
市場では「政策をうながすためのポーズである可能性が大きい。仮に国債を売却すると
したら、自らの売りで価格下落を引き起こさぬよう水面下で静かに動くとみられるためだ」
(インベストラスト代表取締役の福永博之氏)との見方が出ていた。
米経済指標が比較的堅調だったことも下支え要因となっている。4月の米耐久財新規受
注は前月比プラス2.9%と市場予想のプラス1.3%を上回り、水準としては2008
年9月以来1年半ぶりの高さとなった。
また4月の米新築1戸建て住宅販売は、前月比14.8%増の年率50万4000戸と
市場予想の43万戸を大幅に上回った。販売価格の中央値は前月から9.7%下落したが、
戸数自体は2008年5月以来およそ2年ぶりの水準を回復した。
個別ではトヨタ自動車<7203.T>が3日続落。2月4日に付けた年初来安値3195円を
更新した。前日はMSCIリバランスによる売り需要が上値を押さえたとの見方があった
が、きょうは米株安と円高に押されている。
証券アナリストからは業績堅調と株価下落による割安感台頭を指摘する声も出ているが、
欧州経済への不安と円高による業績への影響が懸念され、反発のきっかけがつかめない
状況となっている。
一方、大崎電気工業<6644.T>が続伸。日立製作所<6501.T>とグローバル市場における次
世代電力網(スマートグリッド)関連事業で提携すると26日に発表したことが手掛かり
となった。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)