■バッテリーシェアリング事業を行う株式会社Gachacoで国内第1号機の稼働開始
ホンダ<7267>(東証プライム)は10月25日、バッテリー交換ステーション「Honda Power Pack Exchanger e:(パワーパックエクスチェンジャーイー)の販売を開始し、バッテリーシェアリング事業を行う株式会社Gachacoに納品された、日本で1台目となる量産機の稼働が始まったと発表。
ホンダは、2050年にホンダの関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現を目指している。この目標の達成に欠かせないモビリティの電動化にあたっては、「短い航続距離、長い充電時間、高いバッテリーコスト」という3つの課題がある。そこでホンダは、バッテリーを交換式とし、シェアリングすることでこれらの課題を解消し、電動化の加速と再生可能エネルギーの活用拡大に貢献するべく取り組んでいる。
Honda Power Pack Exchanger e:は、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパックイー)」を複数同時に充電し、電動二輪車をはじめとするHonda Mobile Power Pack e:ユーザーのスムーズなバッテリー交換を可能にするバッテリー交換ステーション。ユーザーは街の中のステーションで必要な時に充電済みバッテリーにアクセスすることができ、充電時間を待つことなく、効率よく電動モビリティを利用することが可能になる。
Honda Power Pack Exchanger e:は国内外で広く普及しやすいバッテリーインフラとなることを目指し、街中になじみやすいデザインとしたほか、バッテリーシェアリングサービスの運用に必要な情報をクラウド上で一元管理するシステム「Honda Power Pack Cloud(パワーパッククラウド)」を採用。バッテリーシェアリング事業者、電動モビリティユーザー両者の利便性、使いやすさを追求した。
なお海外では、インドの現地法人Honda Power Pack Energy India Pvt. Ltd.(HEID)にて電動三輪タクシー(リキシャ)向けバッテリーシェアリングサービス事業を開始しており、Honda Power Pack Exchanger e:を運用している。
【Honda Power Pack Exchanger e:主な特徴】
■バッテリー交換はワンタッチかつスムーズに
・スロットは、上段・下段でもバッテリーを入れやすい挿抜角度で設計している。 ・バッテリーをスロットに差し込むだけで、自動で充電を開始する。 ・バッテリー交換時は、本機上部のパネルにICカードをタッチすることでユーザー認証を実施。高いセキュリティーを担保する。 ・登録されたユーザーIDに紐づく、利用モビリティの情報(搭載バッテリー数、直列・並列といった搭載条件など)から適切な充電済バッテリーを判断。LED表示でユーザーに知らせることでスムーズな交換作業を促す。
■使いやすさ、保守・管理のしやすさ
・バッテリーシェアリングサービスの運用に必要な、バッテリーの充電状況・所在情報や、機体の状況などの情報は全てHonda Power Pack Cloudに集約され、一括で管理される。 -バッテリーユーザーは、ユーザー登録からステーション検索、交換、料金決済まで一括してシステムを通じて行えるほか、貸出バッテリー情報などをスマートフォンからリアルタイムに検索可能。スムーズなバッテリー交換に寄与する。 -バッテリーシェアリング事業者は、機器の状態をクラウド上で一括管理することで、効率的な管理・運用が可能。 ・日常的に行う保守・清掃作業はフロントから実施可能な構造を採用。 ・熱負荷によるバッテリーの劣化を抑制するため、バッテリー冷却機能を搭載している。
■複数台の連結設置が可能
・親機(Control機)1台に対し、子機(Extension機)を複数台連結し、より多くのバッテリーを同時に管理・運用可能。ユーザーや事業者のニーズに応じて柔軟に対応する。
■停電時にもバッテリーの交換が可能
・停電などにより本機へ給電できない場合は、充電済みのHonda Mobile Power Pack e:の電気から給電を行い、バッテリーの貸し出しを継続する。
■街中になじむデザイン
・街中のさまざまな場所に設置されることを考慮し、パブリックスペースになじむデザインをメインコンセプトに、圧迫感を感じさせない、連結時も一つの存在として見せる筐体デザインとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)