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■フィスコキャンパス銘柄分析レポートVol(3) 資生堂<4911>

発行済 2017-01-20 12:53
更新済 2017-01-20 13:00
■フィスコキャンパス銘柄分析レポートVol(3) 資生堂<4911>
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「フィスコキャンパス銘柄紹介レポート」とは、フィスコ (T:3807)のアナリストと現役の女子大学生によって組織された「フィスコキャンパス」による毎月発行の共同レポートである。
アナリストとディスカッションを重ね、キャンパス一期生となる7名が「フレッシュな感性」をもとに1人1銘柄選んだ、計7銘柄をまとめている。



※2016年10月号より抜粋


紹介銘柄:資生堂 (T:4911)
キャンパス生:榊原 うみ


「強いブランドを数多く育成する攻めの投資を行う」


■事業基盤の再構築から成長加速への攻めに転換してきていますね?

そうですね、2014年12月、中長期戦略「VISION 2020」を発表しており、売上高1兆円超(15年12月期実績7630億円)、営業利益1,000億円超(同376億円)、ROE12%以上という目標を掲げています。
前半の3カ年は、「事業基盤の再構築」の期間とし、積極的な投資を行い、成長のための基盤を確立。
後半の3年間は、「成長加速の新戦略」として、新たな領域に進出する計画です。
同社は成長を見込んでいた中国事業でまさかの苦戦を強いられ、2015年3月期に中国での在庫適正化、事業構造の抜本的な見直しによるコスト削減といった構造改革を断行しました。


構造価格を進めることで投資原資を生み出し、2017年12月期までの3カ年で累計1,000億円超のマーケティング投資強化を行い、強いブランドを数多く育成する攻めの投資を行う計画です。



■今後の成長加速へのキーポイントはなにになるでしょうか?

中国事業の再建です。
競合との競争激化や市場の変化が大きい中国において、根本的な回復のためには、コスメティクス領域の事業体制再構築と中国専用ブランド「オプレ」の回復が急務であり、好調なプレステージ領域の強化を一層進めるとともに、コスメティクス事業の建て直しや中国専用ブランド「オプレ」の再生にも取り組む計画です。
経済減速が懸念される中国ですが、会社側では中長期では新たに上位中間所得者層が増加し、化粧品の消費拡大につながっていくと考えています。


また、販売チャネルは、店頭からEコマースへのシフトが急速に進んでいます。
今後もデジタルマーケティングや商用モールとの連携を強化し、2020年12月期には中国事業売上の30%以上を占める規模にまで成長させていく計画です。



■インバウンド向けの販売が好調ですが、爆買いも沈静化してきたようですし、先行きに警戒する見方もありますね?

足もとでは今期の訪日客向け売上高計画を340億円に引き上げています。
お土産用ではなくカウンセリングを受けて自分用に購入する外国人客が増えているようですね。
株式市場ではインバウンド需要の先行きに警戒感が強いですが、会社側では前期と比べた伸び率は下がるものの、引き続き堅調に推移するとみています。


また、新ブランド「PLAYLIST(プレイリスト)」が注目されます。
「Play Beauty(ビューティーを楽しむ)」をコンセプトに、メークアップをわくわく楽しみながら、新たな自身の魅力を発見していくことを目指すメークアップ中心のブランド。
約40名の専属ヘア&メーキャップアーティストの経験とノウハウを活かした新ブランドであり、20代後半から30代の女性を中心に、Webコミュニケ—ションを通じ、接点拡大を図る戦略ブランドとして展開していくようです。



■株価動向についてはいかがでしょうか、10月の国慶節は注目ですか?

株価についてはやや調整基調であり、足もとでは2700円を挟んでのこう着が続いています。
ただし、週間形状では2月安値を底に緩やかなリバウンド形状になります。
中長期スタンスでの押し目拾いが有効ではないでしょうか。
また、短期的には10月1日からの中国・国慶節を手掛かりとしたインバウンド物色が期待されます。



※「フィスコキャンパス」とは、現役の女子大学生によって組織されている。
難しいと思われがちな金融・経済の世界を、身近なものに感じていただけるよう、大学生の目線に置き換えて企業や株式市場の情報発信を行うことを目的としている。


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