[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は19日公表した9月5日の理事会議事要旨で、0.25%ポイントの利上げも検討したが最終的に政策金利のオフィシャルキャッシュレートを4.1%に据え置くことを決めたと明らかにした。
理事会は生産性の弱い伸びとサービス価格の高インフレを利上げの根拠に挙げたが、昨年5月に開始した引き締めサイクルの効果がまだ表れていないリスクの方を重視すべきという結論に至った。
「最近の指標は、キャッシュレートが現行水準にとどまる間、インフレ率が妥当な期間に目標水準に戻るという見通しと整合的」だとした。
据え置きの決定は、金融政策の影響が経済に浸透するまでの時間差を考慮し、これまでの引き締め効果が完全に表れるまでさらなる時間を確保する意義を理事会メンバーが認めた結果だとした。
また、国内消費の軟化や中国景気の減速からの悪影響をリスク要因に挙げ、豪経済が予想よりも減速するリスクがあることにも言及した。
インフレが予想以上に粘着性が高い場合に幾分のさらなる引き締めが必要になる可能性があるとも指摘した。
9月の理事会はロウ総裁体制下で最後の会合となった。後任のミシェル・ブロック前副総裁は18日に就任した。