[26日 ロイター] - 米衣料小売りのギャップは26日、2022会計年度(23年1月までの通期)の利益見通しを大幅に引き下げた。傘下最大のブランド「オールド・ネイビー」が消費者のトレンド変化に追いつかず、振るわないことや、数十年ぶりの物価高で衣料需要自体が弱いことを理由とした。
通期見通し下方修正を受けて、ギャップの株価は引け後の取引で13%下落した。
同社が発表した第1・四半期(2─4月)決算は、空輸コストの高騰と商品の大幅値引きにより予想以上の赤字となった。
米国の他のアパレル各社も、物価高のあおりで業績不振を見込んでいる。
ギャップ幹部は決算発表の会見で、消費者の服の好みがカジュアル・アスレジャーからフォーマル・パーティー路線にシフトする中で、オールド・ネイビーのカジュアル路線は需要に合っていないと指摘。消費者のトレンドを見定めるのが早過ぎたため、実際とずれてしまっているとした。
オールド・ネイビーなどの低価格ブランドは通常、消費者の節約志向の恩恵を受けるが、第1・四半期は在庫処分の大幅値引きが利益を圧迫した。
ギャップは22年度の新たな調整後1株利益見通しを0.30─0.60ドルとし、従来の1.85─2.05ドルから大幅に下方修正。リフィニティブがまとめた市場予想1.34ドルも大きく下回った。