[ストックホルム 17日 ロイター] - スウェーデン中銀が17日公表した今月5日の政策決定会合の議事要旨では、今後の利上げペースについて委員の間で見解が割れていたことが明らかになった。
中銀は5日、主要政策金利を予想通りマイナス0.25%に据え置くとともに、今年末から来年初めにかけて利上げを実施するとの見通しを維持。アナリストの間では、成長・物価見通しが楽観的すぎるのではないかとの見方が出ていた。[nL3N25W200]
議事要旨によると、金利据え置きの決定は全会一致だったが、今後の見通しについてはハト派的な意見も出た。議事要旨の公表を受け、スウェーデンクローナ (EURSEK=)は対ユーロで下落している。
議事要旨によると、ヤンソン副総裁は「インフレ予測を踏まえると、年末前後の利上げを見送ることも合理的だ」と発言。
フローデン副総裁は「初の利上げは正当化できる。利上げしなければ、金融政策が不必要なほど緩和的になり、国内経済のためにならない」と述べた。
ただフローデン副総裁は、利上げ後は「経済活動・インフレ圧力が再び強まった明確なサインが出るまで金利を据え置くことが適切だろう」との見方も示した。
スキングスレー副総裁は、海外の金融緩和にも配慮する必要があると指摘した。
アナリストは、年末の利上げが見送られると引き続き予想。
銀行大手ノルデアは「インフレ・労働指標が弱く、利上げの可能性は非常に低い」と指摘。「また、当行は経済指標が予想を下回ると引き続き予想している」と述べた。
ノルデアは次の政策変更が利下げになると予想。大半のアナリストは政策金利が当面据え置かれるとみている。