[14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の金融調節を担うニューヨーク(NY)連銀は14日、短期金融市場の流動性強化に向けて前月開始した財務省短期証券(Tビル)の買い入れを12月半ばまで月600億ドルペースで継続する方針を示した。
NY連銀はまた、レポ市場で実施している公開市場操作(オペ)の年限を長期化する計画も明らかにした。年末にかけて短期金融市場で資金需要が増し、再び金利が乱高下するとの懸念が市場や当局内にあるなか、企業が年末越えの資金を確保できるよう環境を整える。
年限を長期化したオペでは計550億ドルを供給する見通し。11月25日と12月2日に期間42日のオペを実施し、12月9日には期間28日のオペを行う。これまでは期間14日前後のオペが主流だった。
FRBは銀行システムの準備預金の量を強化し、短期金利の安定を図るため、10月半ばに月額600億ドルのTビル買い入れを開始。9月半ばにレポ市場で資金需給が逼迫し、金利水準が10%に跳ね上がったことを受けた。
FRBはまた、レポ市場への資金供給を定期的に実施し、金利を抑制してきた。当局は、来年1月まで供給を続ける考えを示している。
年末にかけて法人税納付や国債入札決済の期日が到来し、資金需要が再び増える可能性があるため、レポ市場のオペとTビル買い入れで対応する構えだ。
NY連銀のウィリアムズ総裁はこの日、最終的な目標は市中銀行の準備預金を短期金融市場が混乱に陥った直前の9月半ばの水準である約1兆5000億ドルに戻すことだと表明した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191115T010450+0000