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NY市場サマリー(30日)

発行済 2020-01-31 07:44
更新済 2020-01-31 07:49
NY市場サマリー(30日)

[30日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、米経済成長率が2019年は3年ぶりの低水準になったことを受け、新型肺炎の感染拡大を背景にこれまで安全通貨として買われてきたドルが下落した。

新型肺炎を巡っては世界保健機関(WHO)がこの日、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言。[nL4N29Z4Q7]市場で新型肺炎に関する懸念は払拭されておらず、安全資産とされる円は0.21%、スイスフランは0.36%上昇した。ただドルは国内総生産(GDP)統計が思わしくなかったことを受け、安全通貨としての魅力が薄れた。

主要6通貨に対するドル指数 (DXY)はリスク資産から安全資産に資金が流入する中、過去2週間で0.65%上昇したが、この日の終盤の取引で0.14%安の97.858となった。

米商務省発表の19年の実質国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は前年比2.3%増と、16年以来3年ぶりの弱い伸びとなった。2.9%増だった18年に続き、トランプ政権の成長率目標である3%を2年連続で下回った。[nL4N29Z4LE]

連邦準備理事会(FRB)は前日までの2日間の日程で開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定。[nL4N29Y3RM] BNPパリバの北米外為戦略部門責任者、ダニエル・カジブ氏は「FRBが昨日に発したメッセージは、インフレ率の上振れを容認する姿勢と矛盾するものではなかった」と述べた。 

FRBが7月までFF金利の誘導目標を1.50─1.75%にとどめる確率は37.2%と、前日の44.3%から低下している。

オフショア人民元は1ドル=7元を下回り、1カ月ぶりの安値を更新。終盤の取引では0.31%安の6.990元となっている。

<債券> 米金融・債券市場では、国債利回りが低下し3カ月ぶりの低水準を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響懸念がリスク選好の重しとなった。

新型コロナウイルスによる肺炎での死者数は中国で170人に拡大。感染は世界的に広がっている。

ジェフリーズの金融市場エコノミスト、トム・シモンズ氏は「市場は新型コロナウイルスに端を発する経済面および金融面での弱さや全般的な懸念を引き続き織り込んでいるのだろう」と指摘。「新型コロナウイルスを巡る事態の深刻さや感染の広がり、実質的な経済への影響など未知の部分が依然として多い」と述べた。

10年債利回り (US10YT=RR)は一時1.534%と昨年10月9日以来の低水準となった。

3カ月物財務省短期証券と10年債の利回りは逆転した。長短金利の逆転は今週に入り2回目。

30年債利回り (US30YT=RR)は2.01%に低下。昨年8月に付けた過去最低水準の1.905%に接近している。

2年債と5年債の利回り差も逆転した。

<株式> 米国株式市場は終盤にかけて買いが強まり上昇して取引を終えた。感染拡大が続く新型コロナウイルスによる肺炎について、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言した世界保健機関(WHO)の当局者発言が背景。また、この日発表された企業決算はまちまちの内容だった。

WHOのテドロス事務局長は30日開いた緊急会合後、国際的な緊急事態に相当すると発表。その上で、過去数週間に前例のない感染の広がりに前例のない対応が取られていると指摘。中国との取引や旅行の制限は提言しないと述べた。[nL4N29Z4QY]

ナショナル証券の主席市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「市場はある時点で(感染拡大が)頭打ちになり、状況が改善していくと考え始めている。予防措置が取られており、ある時点でトンネルの先に光が見えてくることを意味している。その時には市場は建設的に反応する」と述べた。

フェイスブック (O:FB)は6.14%急落。同社は事業の成熟化を背景に、業績の伸びが鈍化するとの見通しを示したほか、第4・四半期の経費が大幅に増加した。[nL4N29Y4M4]

同社株の下げが重しとなり、S&P通信サービス株指数 (SPLRCL)は0.79%下落した。一方、公益事業株 (SPLRCU)や主要消費財株 (SPLRCS)といった景気の先行きが不透明な局面で安全性が高いとされるディフェンシブセクターは上昇した。

新型ウイルスの感染拡大で世界的に渡航制限が導入され、複数の企業が中国事業を停止する中、主要株価3指数は2週連続で下落する見通しだ。

リフィニティブのデータによると、S&P総合500種 (SPX)採用企業の第4・四半期は0.7%の増益になる見込み。0.6%減益が予想されていた決算シーズン開始時点から決算への期待は徐々に高まっている。

マイクロソフト (O:MSFT)は2.82%高。クラウドサービスの「Azure(アジュール)」の売上高の伸びが寄与し、10─12月期利益が予想を上回った。[nL4N29Y5AA]

電気自動車(EV)メーカーのテスラ (O:TSLA)は10.30%急伸。納車台数が過去最高水準に達し、2四半期連続で黒字を確保したことが好感された。[nL4N29Y4X9]

たばこ大手のアルトリア・グループ (N:MO)は4.21%安。電子たばこ大手ジュール・ラブズへの投資に絡んで40億ドルの追加費用を計上したことが嫌気された。

通期利益見通しが予想を下回った宅配便大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) (N:UPS)は6.70%急落した。

第4・四半期売上高が予想を上回ったアマゾン・ドット・コム (O:AMZN)は引け後の時間外取引で10%値上がりした。[nL4N29Z5FQ]

<金先物> 新型肺炎の感染拡大懸念を背景に安全資産への資金流入が続く中、堅調に推移した。4月物の清算値は前日比13.20ドル(0.84%)高の1オンス=1589.20ドルと、中心限月としては2013年4月1日以来約7年ぶりの高値を付けた。

新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は中国本土で8000人を超え、少なくとも170人が死亡。本土以外の19カ国・地域でも感染者が確認され、世界保健機関(WHO)は30日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを判断する緊急委員会を再招集した。

感染拡大のピークが見通せない状況が続く中、企業活動の停止や移動制限などの措置が相次いでおり、市場は中国や世界経済への悪影響を懸念。前日には米連邦準備理事会 (FRB)のパウエル議長が新型肺炎に対する警戒感を示し、安全資産とされる金塊には「質への逃避」目的の買いが集まった。

<米原油先物> 世界的な新型肺炎拡大に対する懸念が台頭し、続落した。米国産標準油種WTIの3月物清算値は前日比1.19ドル(2.23%)安の1バレル=52.14ドルと、中心限月ベースで2019年8月上旬以来約半年ぶりの安値となった。4月物の清算値は1.18ドル安の52.23ドル。

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の死者は中国内で170人となった。患者は8000人超。感染は中国全土に拡大した。米疾病対策センター(CDC)は30日、新型肺炎について、米国で初めて人から人への感染を確認したと発表。世界的な感染拡大がエネルギー需要を下押しするのではないかとの懸念が広がる中、原油売りが先行。相場は一時51.66ドルまで下落した。

売り一巡後に安値拾いが入ったが戻りは限定的。一方で、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成するOPECプラスの会合を当初予定の3月から2月に前倒しする可能性が浮上していることは下支え要因となったもようだ。

ドル/円 NY終値 108.95/108.98

始値 108.88

高値 109.00

安値 108.60

ユーロ/ドル NY終値 1.1030/1.1034

始値 1.1022 (EUR=)

高値 1.1038

安値 1.1016

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 107*01.50 2.0573% (US30YT=RR)

前営業日終値 107*06.00 2.0510%

10年債(指標銘柄) 17時05分 101*14.00 1.5907% (US10YT=RR)

前営業日終値 101*13.00 1.5940%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*26.75 1.4091% (US5YT=RR)

前営業日終値 99*25.75 1.4160%

2年債(指標銘柄) 17時04分 99*29.50 1.4147% (US2YT=RR)

前営業日終値 99*29.25 1.4190%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 28859.44 +124.99 +0.43 (DJI)

前営業日終値 28734.45

ナスダック総合 9298.93 +23.77 +0.26 (IXIC)

前営業日終値 9275.16

S&P総合500種 3283.66 +10.26 +0.31 (SPX)

前営業日終値 3273.40

COMEX金 2月限 1583.5 +13.1

前営業日終値 1570.4

COMEX銀 3月限 1799.2 +50.5

前営業日終値 1748.7

北海ブレント 3月限 58.29 ‐1.52 (LCOc1)

前営業日終値 59.81

米WTI先物 3月限 52.14 ‐1.19 (CLc1)

前営業日終値 53.33

CRB商品指数 171.1404 ‐1.8137 (TRCCRB)

前営業日終値 172.9541 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200130T224234+0000

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