[フランクフルト 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、ドイツ連邦銀行(中央銀行)が参加せずに数兆ユーロ規模の資産購入プログラムを実施する事態に備えた対応策を検討していると、関係筋4人がロイターに明らかにした。
また「最悪のシナリオ」として、ECBが同プログラムへの復帰を求めて独連銀を提訴する可能性も想定されているという。
独連邦憲法裁判所は今月初め、ECBが資産買い入れプログラムの必要性を証明しなければ、独連銀は3カ月以内に公的部門証券買い入れプログラム(PSPP)に基づき実施している国債買い入れを停止する必要があるとの判断を下した。[nL4N2CN32M]
関係筋の間では、独連銀がECBの政策の妥当性を証明することで独憲法裁の判断を解消できるとの見方が大勢だが、ECBスタッフやユーロ圏加盟各国の中銀は、独連銀の国債買い入れ参加への道が閉ざされるというシナリオに備え用意を整えているという。
独連銀が参加しなければ、ECBもしくは他の各国中銀が独連銀の買い入れ分を負担し、独連邦債も買い入れることになる。
ただ、こうした計画は確定していないほか、ECB理事会で正式に討議されていないという。