[モスクワ 18日 ロイター] - ロシア中央銀行は18日、政策金利を過去最低水準の4.25%に据え置くことを決定すると同時に、インフレリスクが高まる中、利下げの余地があるか検証すると表明した。
ロイターが実施した調査では、消費者物価の上昇と通貨ルーブル相場の下落を受け、中銀は金利を据え置くとの見方が示されていた。
ナビウリナ総裁は記者会見で「プロインフレとディスインフレのバランスに対する中銀の見方は若干変化した。これまでほどディスインフレリスクは大きくないとみている」と指摘。「将来的に金融政策を巡る決定を行う時、状況の変化を考慮する必要がある。また、一段の利下げ余地があるかについて検証する必要がある」と述べた。
その上で、2021年も金融政策は緩和的に維持されるとの見方を示した。
ロシアのインフレ率は14日時点で4.7%。中銀は来年第1・四半期に5%に上昇した後、同年末までに目標とする4%に戻ると予想している。
ソバ・キャピタルのアルテム・ザイギリン氏は「食品価格の上昇抑制に向けた政府の取り組みにもかかわらず、インフレ圧力が上昇している」とし、こうした状況を踏まえ、中銀は来年第1・四半期は金利を据え置くとの見方を示した。
次回の金融政策決定会合は来年2月12日。