[3日 ロイター] - 米労働省が3日に発表した8月の雇用統計で、全般的な失業率は5.2%と、7月の5.4%から改善したものの、黒人の失業率は8.8%と、8.2%から悪化した。米連邦準備理事会(FRB)が掲げる完全雇用の目標の「広範で包摂的な」達成がいかに困難であるか、改めて浮き彫りになった。
ただ、人口に占める雇用者の比率は黒人で56.2%と、1月の54.7%から上昇。白人でも58.8%と、57.9%から改善したが、上昇幅は黒人の方が大きかった。
グラスドアのシニアエコノミスト、ダニエル・ザオ氏は、雇用増のペースが減速すれば、黒人労働者があおりを受けると指摘。「黒人労働者は誰よりも先に解雇され、誰よりも後に再雇用される。このため、回復が減速すれば、黒人労働者が大きな影響を受ける」としている。