[オタワ 15日 ロイター] - カナダ統計局が15日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4.1%上昇し、2003年3月以来約18年ぶりの大幅な伸びとなった。ロイターがまとめた市場予想の3.9%上昇を上回った。
ガソリンや住宅のほか、家具や家電、自動車などの価格が軒並み上昇。新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するための行動制限が緩和されるに伴い、旅行関連のコストも上昇している。
カナダ中銀は、インフレ率は今年は1─3%を上回って推移し、来年には2%の目標に向かって鈍化するとの見通しを示している。
TDセキュリティーズのカナダ担当チーフストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏は「今回のインフレ統計は短期的には、カナダ中銀にとって大きな意味を持たない。中銀はインフレ率上昇が一時的との見方を変えていない」と指摘した。
3つのコアインフレ指標は全て加速。中銀が景気の伸び悩みを判断する際に最も重視するCPIコモンは1.8%上昇し、伸び率は7月の1.7%を上回った。