[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は7日、ユーロ圏の物価上昇圧力が時間とともに和らぐ公算が大きいとしても、インフレが来年も高止まりする可能性があるという認識を示した。
シュナーベル専務理事は「現在の価格動向が、来年には完全に落ち着くという判断は時期尚早だろう」とし、「より持続的なインフレ圧力をもたらす可能性のあるさまざまな不確実性が存在する」と述べた。
さらに「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が構造上のトレンドを変化させ、もしくは助長し、今後数年間のインフレ動向に影響する可能性もある」とした。
欧州連合(EU)統計局が1日発表した9月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比3.4%上昇と、2008年9月以来13年ぶりの高い伸びを記録した。
エネルギー価格の上昇やサプライチェーンのボトルネックの影響によって、年内に4%に達する可能性もあるという。