[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が28日に開催した理事会で、ユーロ圏のインフレ率が来年もECB目標の2%を上回って推移するリスクについて協議し、2023年に鈍化するかどうかについては意見が分かれたと、複数の関係者がロイターに話した。
ラガルド総裁は理事会後の記者会見で、高インフレが予想以上に長期化することを認めたが、来年には緩和され、23年にはECB目標を下回ると述べた。
ただ、関係者によると、一部の政策当局者は今回の理事会で、インフレ率が来年も2%を上回って推移するリスクがあると想定。レーン専務理事兼主任エコノミストなどのハト派は23年のインフレ率は2%を下回ると断言した一方、タカ派は市場のインフレ期待はより高い水準を示していると指摘し、警戒感を示したという。
しかし、今回の理事会では誰も22年後半に利上げを行うとの市場の予想を支持しなかったとした。
ECBの報道官はコメントを控えた。