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NY市場サマリー(30日)米国株下落、円・スイスフラン上昇、2年債利回り上昇

発行済 2021-12-01 06:56
更新済 2021-12-01 07:18
© Reuters

[30日 ロイター] -

<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、安全通貨である日本円とスイスフランが上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が急にタカ派に転じたことを受け、積極的な利上げが景気回復を妨げるとの見方が広がり、リスク選好の動きが後退した。

また、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」を巡る懸念も安全通貨への買いを誘った。

パウエルFRB議長は30日、上院銀行委員会で証言し、経済が堅調でインフレ高進が来年半ばまで持続すると予想される中、2週間後に開かれる次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大規模な債券買い入れプログラムの縮小加速を検討すべきと述べた。

さらに、インフレの高まりが「一過性」という表現について、現在の高水準にあるインフレ率を説明する上でもはや正確でないとし、「一過性という文言の使用をやめる適切な時期の可能性がある」と語った。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「全体的に短期的な見通しに対するリスクが引き続き高まっている。投資家は常にFRBをセーフティーネットとして捉えてきたが、FRBはここにきてパニックを起こしているように見える」と指摘。「FRBのインフレに関する認識は間違っていた。そして、テーパリング(量的緩和の縮小)を加速させ、迅速な利上げを行うようだ。インフレ圧力がくすぶれば利上げサイクルが加速し、金融情勢を脅かす可能性がある」と述べた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場は短期債利回りが上昇し、中長期債利回りが下げ幅を縮小した。新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン」検出に伴う質への逃避が一服し、30日に行われた米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言がタカ派的と受け取られた。

指標10年債利回りは一時9月24日以来の低水準となる1.412%を付けた後、終盤の取引では8.3ベーシスポイント(bp)低下の1.446%。

30年債利回りも1月終盤の水準となる1.776%に沈んだ後、8.6bp低下の1.7938%。

2年債利回りは1.4bp上昇の0.5236%と、一時の下げから上げに転じた。

これに伴い、イールドカーブ(利回り曲線)はフラット化した。2・10年債の利回り差は90bpまで縮小。5・30年債の利回り格差も5.7bp縮小し64.60bpとなった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は主要株価3指数が軒並み下落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が次回の政策会合で大規模な債券買い入れプログラムの縮小加速を検討する可能性を示唆し、新型コロナウイルスの新たな変異株を巡り神経質になっている市場がさらに圧迫された。

パウエル議長は上院銀行委員会での証言で、インフレの高まりが「一過性」という表現について、現在の高水準にあるインフレ率を説明する上でもはや正確でないとし、2週間後に開かれる次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で債券買い入れプログラムの縮小加速を検討すべきと述べた。

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング部門マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「パウエル議長の発言はテーパリング(量的緩和の縮小)のタイミングを巡る市場の見方に混乱を生じさせ、リスクオフムードが広がった」と述べ、新たな変異株のオミクロン株を巡る懸念もあると指摘した。

パウエル議長の発言を受け、一部の投資家の間では利上げが前倒しされるとの観測も高まった。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、マーク・ルスキーニ氏は「きょうの株価下落の主因はテーパリング加速に関するパウエル議長の発言だ。テーパリングの加速は当然、来年に利上げが前倒しされるという見方につながる」と語った。

この日は幅広い銘柄に売りが出て、S&P主要11セクターは全て下落。通信サービスが下げを主導した。原油価格の下落を背景にエネルギーも下げが目立った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けた早期の米利上げ観測の強まりなどを背景に、続落した。

パウエルFRB議長は午前に行われた上院銀行委員会の証言で、インフレ高進が新型コロナウイルス危機に関連した「一時的要因」によるものというFRBの見解について、「撤回する良い時期だ」と言及。さらに、議長は「物価上昇がより幅広い項目にわたっている」と警戒感を示したことで、米国の利上げ前倒し観測が強まった。これを受けて米長期金利が上昇に転じ、外国為替市場では対ユーロでドルが急伸。金利を生まず、ドル建て商品である金塊の圧迫要因となった。

取引序盤では、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に対するワクチン効果低下への警戒感から安全資産として金を買う動きが優勢だったが、パウエル議長の発言をきっかけに流れが反転した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に対する予防・治療効果は限定的とする医薬品メーカーの見解を受けて売りが活発化し、大幅反落した。

新型コロナワクチンを開発した米モデルナのバンセル最高経営責任者(CEO)は、英紙とのインタビューに応じ、オミクロン株への効果は従来株に比べてかなり弱まると明言。また、米リジェネロン・ファーマシューティカルズも同社製の抗体カクテル治療薬の効果は下がる可能性があると説明した。

こうした中、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は、2日に閣僚級会合を開き、来年1月以降の生産計画について協議する。足元の不透明感の強まりを受け、日量40万バレルずつ増産する現行方針を変更するかどうかが焦点となる見通し。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 113.13/113.18

始値 113.07

高値 113.70

安値 112.54

ユーロ/ドル NY終値 1.1336/1.1339

始値 1.1347

高値 1.1382

安値 1.1237

 

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 101*21.50 1.8025%

前営業日終値 99*28.50 1.8800%

17時05分 99*08.00 1.4562%

10年債(指標銘柄)

前営業日終値 98*18.50 1.5290%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*12.75 1.1677%

前営業日終値 100*10.00 1.1850%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.75 0.5670%

前営業日終値 99*31.38 0.5100%

 

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34483.72 -652.22 -1.86

前営業日終値 35135.94

ナスダック総合 15537.69 -245.14 -1.55

前営業日終値 15782.83

S&P総合500種 4567.00 -88.27 -1.90

前営業日終値 4655.27

 

COMEX金 2月限 1776.5 ‐8.7

前営業日終値 1785.2

COMEX銀 3月限 2281.5 ‐3.7

前営業日終値 2285.2

北海ブレント 1月限 70.57 ‐2.87

前営業日終値 73.44

米WTI先物 1月限 66.18 ‐3.77

前営業日終値 69.95

CRB商品指数 219.1868 ‐6.5310

前営業日終値 225.7178

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