[バンコク 24日 ロイター] - タイ中央銀行は24日、決済に利用できるリテール(小口取引)型の中銀デジタル通貨(CBDC)について、2022年後半に一般向けに試験を行うと発表した。
これまでは22年第2・四半期の実施を予定していた。
中銀幹部は記者会見で、試験は限定的に行われ、CBDCを現金と同じように利用して評価すると説明した。金融機関と1万人程度の利用者が参加して、預け入れや引き出し、送金などを行うとしている。
同幹部はCBDCについて、関係者と協議し慎重に検討した上で徐々に進めていく考えを示した。「タイは送金や決済に問題を抱えているため、リテールCBDCは効率的かつ慎重に段階的に進めていく」と述べた。
またリテールCBDCは暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインと競合するものではなく、金融コストの削減を目的にしていると語った。