［北京 ２９日 ロイター］ - 中国は低中所得者層の負担を軽減するため、一部の所得税優遇措置を延長する。中国の国営メディアが２９日、李克強首相が議長を務める閣議の内容として伝えた。この措置で年間１１００億元（１７３億ドル）の減税が見込まれる。
毎年のボーナスに対する優遇税制は２０２３年末まで延長され、株式型報酬に対する優遇税制は来年末まで維持される。
今月上旬、中国政府首脳が経済政策の方針を策定する年次中央経済工作会議が開催された。この会議での声明を反映し、中国財政省は２７日、苦境にある企業を支援するために税金や手数料を来年さらに削減すると発表した。
世界２位の経済大国である中国は、昨年のパンデミックから着実に回復した後に勢いを失い、不動産市場停滞の深刻化や供給ボトルネックの持続、新型コロナウイルスに対する厳しい規制による個人消費の低迷など、複数の課題に直面している。
財政相は２７日、経済成長を安定させるために、来年、財政政策を積極的に展開し、インフラ投資を前倒しで「適切に」実施すると発表した。