[オスロ 20日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は20日、政策金利を0.5%に据え置くとともに、3月に利上げを実施する意向を示した。
国内経済が新型コロナウイルス禍から回復していることを受けて、 昨年開始した金融引き締めを継続する。
政策金利の据え置きは全会一致で決定。ロイターのエコノミスト調査でも据え置きが予想されていた。
オルセン総裁は声明で「金融政策委員会の現時点での見通しとリスクバランスの評価に基づき、政策金利は3月に引き上げられる可能性が最も高い」と表明した。
中銀は2021年9月と12月に利上げを実施。22年に追加で3回の利上げを実施する意向を示していた。
0911GMT(日本時間午後6時11分)現在、ノルウェークローネは1ユーロ=9.97クローネと、中銀の発表直前の9.96クローネから小幅下落している。
新型コロナのオミクロン株感染拡大にもかかわらず、急成長する経済を減速させたい中銀の意向が浮き彫りになった。
ノルウェー政府はオミクロン株感染拡大を受け、先月、行動制限を再導入したが、一部規制はすでに緩和されている。
声明は「感染抑制策の緩和は継続的な景気拡大につながる可能性が高い」とし、基調的インフレ率は予想以上に上昇し、中銀の目標に近い水準にあると指摘した。
「政策金利の段階的な正常化は高水準の雇用の継続と整合的だ。利上げは金融不均衡の高まりに対処する上でも有効だ」と説明した。
オルセン総裁は2月末で退任する。後任にはアイダ・ウォルデン・バーチェ副総裁や北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長らが有力視されている。