[27日 ロイター] - ロシア政府は、2022年の経済成長率が基本シナリオでマイナス8.8%、保守的なシナリオでマイナス12.4%になると予想している。
経済省の文書で27日明らかになった。制裁の影響を受けていることが改めて浮き彫りとなった。
前ロシア財務相のアレクセイ・クドリン氏は12日、ロシア経済が今年、10%以上のマイナス成長に陥るとの見方を示していた。ソビエト連邦崩壊を受けて経済が混乱した1994年以来の大幅なマイナスとなる。
経済省は23年の経済成長率を1.3%、24年を4.6%、25年を2.8%と予測。保守的なシナリオでは1.1%のマイナス成長を見込んでいる。
新たな制裁や貿易を巡る不透明感があるため、今年のロシア経済がどの程度のタメージを受けるかは不明。政府は今年、複数回にわたって予測を修正する可能性が高い。
経済省の文書によると、今年のインフレ率は最大22.6%に加速する見通し。4月15日時点のインフレ率は17.62%だった。
保守的なシナリオによると、実質可処分所得は22年に9.7%減少する可能性がある。設備投資は25.4─31.8%減少する見通し。
世界銀行は、西側諸国の制裁を理由に、ロシアの22年の経済成長率をマイナス11.2%と予測している。