[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米国の主要なジャンク(投機的等級)債上場投資信託(ETF)の価格が約2年以上ぶりの安値に下落している。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが経済に与える影響を懸念し、投資家がリスク資産から手を引くようになったためだ。
リフィニティブのデータによると、米ジャンク債市場に連動するブラックロックのiシェアーズiBoxxハイイールド社債ETFは2日、0.4%安の78.23ドルと、2020年4月以来の安値を付けた。
ジャンク債市場の指標として広く利用されるICE・BofA米ハイイールド債指数の利回りスプレッドは、2日の取引で405ベーシスポイント(bp)に拡大。3月15日に付けた1年3カ月ぶり高水準の421bp以来の水準となった。先週末は393bpだった。国債に対するジャンク債利回りのスプレッド拡大は、金融市場におけるリスク回避の兆候を示している。
米国のクレジット市場は3月に若干の落ち着きを見せたが、長続きはしなかった。依然として、FRBが経済のソフトランディングを実現できるかを巡る不透明感がリスク資産の重しとなっている。