[東京 9日 ロイター] - 厚生労働省が9日公表した3月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比0.2%低下となり3カ月ぶりのマイナスとなった。2月と比較して現金給与総額の前年比は横ばいだったが、消費者物価指数の上昇率が拡大したのが響いた。
3月の現金給与総額は前年比1.2%増の28万6567円と3カ月連続で増加し、2月と同じ上昇率だった。
所定内給与は前年比0.5%増の24万7249円と5カ月連続で増加した。所定外給与は同2.5%増の1万8801円と12カ月連続で増加した。
ボーナスや定期代など特別に支払われた給与は前年比10.7%増の2万0517円と3カ月連続でプラスだった。
3月は、消費者物価指数が、2020年基準の持ち家の帰属家賃を除くベースで前年比1.5%の上昇と2月の同1.1%からプラス幅が拡大した。
毎月勤労統計速報は1月以降、調査対象事業省の入れ替えなどを行っており、この影響で1月以降、現金給与総額の前年比は約0.4ポイント程度上振れている。