[ダブリン 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのマクルーフ・アイルランド中銀総裁は15日、ECBが9月に「より大幅な」利上げを行う意向を示したことについて、利上げ幅は25ベーシスポイント(bp)を上回る可能性があることを示しているにすぎず、必ずしも50bpの利上げが決定されるわけではないとの考えを示した。
ECBは9日に開いた理事会で、量的緩和措置である資産購入プログラム(APP)を7月1日に終了すると表明。同時に声明で「7月理事会で政策金利を25bp引き上げる意向」とし、「中期的インフレ見通しが変わらないか悪化すれば、9月理事会でより大幅な引き上げが適切になる」とした。
マクルーフ総裁は記者会見で「50bpの利上げが実施されると一部で受け止められていることは承知しているが、25bp以上になると示しているにすぎない」とし、「26bpの可能性もあるし、51bpの可能性もあるということだ」と述べた。
ECBがこの日に開いた臨時会合で国債利回りの格差拡大によるユーロ圏市場の分断を防ぐ措置を検討すると表明したことについては、「極めて良好な議論ができた」と評価。ロシアによるウクライナ侵攻でECBにとり将来の予測が難しくなっているとの見方も示した。