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米住宅業界、市場停滞で数千人解雇の恐れ

発行済 2022-07-02 00:01
更新済 2022-07-02 00:09
© Reuters. Houses are seen in Livingston Square, a construction of the PulteGroup, in Livingston, New Jersey, U.S., May 23, 2022. REUTERS/Andrew Kelly

[1日 ロイター] - 米国の住宅ローン貸し付け会社や借り換え提供企業、不動産業者が今後数カ月間に数千人の従業員を解雇する可能性があることが分かった。複数の業界関係筋が明らかにした。ウクライナでの戦争による経済不安や、米連邦準備理事会(FRB)による政策金利引き上げに伴う住宅ローン金利上昇で多くの米国人が住宅購入を先延ばしし、住宅市場が冷え込んできているため。

全米住宅建設業協会(NAHB)のチーフエコノミスト、ロバート・ディーツ氏は「金利上昇と実際の住宅建設費用の高止まりの両方による住宅購入コストの上昇で、購入者の関心低下が見られる」と指摘した。

5月の米中古住宅販売戸数は約2年ぶりの低水準になったが、販売価格の中央値は前年同月比14.8%上昇の40万7600ドルと過去最高になり、初めて40万ドルの大台に乗った。

格付け会社フィッチは、今年の新築住宅販売戸数が2%減になると予想。従来予想は1.8%増だった。

数十万人を雇用する米住宅産業は人員削減で対応しようとしており、不動産仲介業者のコンパスとレッドフィンは今月、それぞれ数百人の雇用削減を発表した。

また、住宅ローン金利高騰で借り換え需要が減退し、住宅ローン貸し付け会社にも影響が波及する可能性がある。

米金融大手JPモルガン・チェースは「住宅ローン市場の循環的変化」を理由に住宅ローン部門の従業員の解雇を始めた。関係者によると、1000人を超える従業員が影響を受け、約半数は別部門に移動する。

住宅ローン貸し付け会社ローンデポの幹部は6月の決算発表で、市場が縮小する中でコスト管理のために従業員を削減する見通しを示した。アリー・ファイナンシャルの関係者は「慎重かつ必要不可欠な雇用だけに」注力していると話した。

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