[ロンドン 6日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のカンリフ副総裁は、中銀として足元の高インフレが定着しないよう「必要なあらゆる措置」を講じる考えを表明した。
「このインフレ局面が経済に波及する中、国内発の根強いインフレの問題を残さないようにするため、必要なあらゆる措置を講じる」とし「英経済がインフレショックに見舞われた結果、インフレが人々の心理に根付いてニューノーマル(新常態)とならないよう確実に図るのがわれわれの仕事だ」とBBCラジオに語った。
英中銀は次回8月4日の金融政策委員会で50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施するとの見方が多いが、副総裁は国内経済減速の兆しにも取り組む必要があると発言。
「生計費の上昇が人々の支出に悪影響を及ぼし、経済が冷え込み始めると予想している。経済がすでに減速している兆候が見られる」と述べた。
インフレを促す要因の大半は海外発だとし、ロシアのウクライナ侵攻で上昇したエネルギー・食品価格を通じてインフレが進行していると指摘した。賃金・物価スパイラルを回避することが重要だとも発言した。
「こうした価格は永遠に上昇し続けるわけではない。このショックが過ぎれば、賃金・物価スパイラルを起こさない国内経済にする必要がある。その点で必要なことを行う」と述べた。