[東京 20日 ロイター] - 岸田文雄首相は20日、米国のニューヨーク証券取引所で講演することを明らかにした。首相が掲げる看板政策の「新しい資本主義」をはじめ、日本経済の今後の取り組みや方向性についてしっかり発信したいと述べた。国連総会に出席するための訪米前、官邸で記者団の取材に応じた。
首相は、報道各社の世論調査で内閣支持率が急落していることについて、世論調査に一喜一憂しないものの、国民の声に丁寧に耳を傾ける必要があると述べた。政治の責任を果たすべく一つ一つ結果を出していくことが重要だとし、課題に真摯に向き合っていきたいと語った。
ニューヨークでは英国のトラス首相をはじめ、トルコ、フィリピン、パキスタンの首脳などと個別会談を予定。日韓首脳会談の予定については「今現在、日程は何も決まっていない」と述べた。
台風14号の影響で首相は出発を延期したが「気象情報や被害情報を踏まえ今日出発する」とした。
松野博一官房長官は同日の閣議後会見で、岸田首相が国連総会に出席して一般討論演説を実施し、国連の機能強化をはじめ、日本の考えをしっかりと発信する予定だと述べた。首相が包括的核実験禁止条約(CTBT)フレンズ首脳級会合など複数国による会合に出席することも表明した。
(竹本能文、杉山健太郎)