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ブラジル中銀、4会合連続金利据え置き 財政リスク受け長期維持も

発行済 2023-02-02 07:59
更新済 2023-02-02 10:27

[ブラジリア 1日 ロイター] - ブラジル中央銀行は1日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を予想通り13.75%に据え置くことを決定した。据え置きは4会合連続。

今回はルラ大統領就任後初の政策決定で、中銀は財政リスクを背景に、6年ぶりの高水準となっている金利を市場予想より長期にわたって据え置くことを検討していると表明した。

ロイターがまとめたエコノミスト調査では30人全員が据え置きを予想していた。

据え置き決定に驚きはなかったが、中銀が発表した声明は、新たに独立性を確保した中銀がルラ新政権下で今後どのような政策運営を行うかについて警告する内容になった。

中銀は声明で「現在のシナリオでは、財政面を中心に不確実性が高く、長期的にインフレ期待がインフレ目標から離れているため、リスク評価時に一段の注意が必要となる」とした。

当局者は政策金利について、中銀の週次民間エコノミスト調査で示された大方の予想よりも長期間維持することがインフレを目標に回帰させるのに十分かどうかを検討していると表明。COPOMは、インフレが予想通り冷え込まない場合、「引き締めサイクルを再開することをためらわない」と強調した。

C6バンクのエコノミスト、クラウディア・モレノ氏は、今回の声明は大方の予想よりさらに厳しいものだったと指摘。中銀が2024年まで利下げを行わないことを意味するかもしれないと述べた。

中銀の調査によると、9月に25ベーシスポイント(bp)の最初の利下げがあり、その後11月と12月のそれぞれ0.5%ポイントの利下げを受けて政策金利は年末時点で12.5%になると予想されている。

政策当局者は1日の声明で、24年まで金利が安定し、来年にインフレ率が中銀目標前後に収れんするという「代替シナリオ」をモデルに盛り込んだ。

ボルソナロ前大統領に選ばれたカンポス・ネト総裁は、中銀に正式な独立性を与える法案の可決に伴い任期が24年末まで延長された。

ルラ氏は、消費者物価の伸びが鈍化する中、現行の政策金利水準は高すぎると批判してきた。前年比のインフレ率は21年9月から22年7月まで2桁台を記録していたが、1月中旬には5.87%まで低下している。

ルラ氏は中銀の独立性を「ナンセンス」と批判、インフレ目標は経済成長を阻害すると述べ、市場を混乱させた。当局者は中銀やそのインフレ目標についての変更はないとしている。

中銀はこれまで新政権とのあからさまな対立は避けているが、総裁は昨年から、新政権の追加歳出計画がインフレ期待に影響し始めているとの懸念を示している。

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