[北京 24日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は24日に公表した四半期の金融政策実施報告書で、中国経済が2023年におおむね立ち直り、金融政策は明確で強くなるとの見通しを明らかにした。
人民銀は内需拡大を支援し、経済成長と物価を安定化させる一方、「洪水のような」刺激策を避けるとした。
しかし、外部環境は依然として「厳しく複雑」だと指摘し、国内経済回復の基盤は「底堅くない」とも言及。不動産部門は移行に時間を要し、地方政府が財政収支の均衡を取るための圧力は続いているとした。
中国はインフレの動向と変化を注視し、エネルギーと食料の価格を安定させると記した。
人民銀は流動性を合理的な範囲で潤沢に保ち、効果的な信用の伸びを維持すると主張。主に経済成長、雇用、物価の安定に重点を置き、社会の期待と信頼を高める方針を示した。
前回の報告書から大きな変化はなかった。市場は、中国政府が3月5日に始まる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で経済チームなどの再編成や、23年の経済目標と政策を発表すると見込んでいる。
李克強首相は22日の閣議で中国経済は安定化に向かい、改善しつつあるものの、依然として多くの課題に直面していると言及していた。