[ワシントン 29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が共和党研究委員会との非公開会合で、連邦預金保険公社(FDIC)による銀行預金に対する保険の上限を巡り議会は再検討すべきという認識を示したと、共和党のハーン下院議員が29日明らかにした。
ハーン議員は、預金の保証額の制限を巡り協議したとしつつも、「パウエル議長は実際に検討するのは議会の役割と述べた」と明らかにした。
FDICは現在、預金者1人当たり最大25万ドルを保証する。しかし、今月起きたシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻を受け、保証の上限引き上げが必要ではないかという考えが浮上している。
パウエル議長はさらに、2銀行の破綻を受け、預金が中小銀行から大手行にシフトしたことは問題となったものの、「そうした動きは減速し収まった」と述べたという。
またハーン議員によると、パウエル議長は年内さらに1回の利上げを実施する可能性を示唆したほか、サプライチェーンに絡むインフレがほぼ緩和されたという認識を示した。