[サンパウロ 12日 ロイター] - ブラジル地理統計院が12日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.18%と、前月の4.65%から鈍化し、2020年10月以来の低い伸びとなった。ただ、ロイター調査による市場予想の4.10%は上回った。
前月比では0.61%、市場予想は0.54%だった。ヘルスケアと食品・飲料の価格上昇が加速したが、前月の0.71%からは鈍化した。
パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当主任エコノミスト、アンドレス・アバディア氏は「ブラジルのインフレの構図は全般に改善が続いており、下半期に利下げを行う余地が生まれつつある」と述べた。
ルラ大統領は、昨年8月以降6年ぶり高水準の13.75%にとどまっている金利の引き下げを求めているが、中央銀行のカンポス・ネト総裁は、インフレ懸念を理由に速やかな利下げの可能性を否定している。
民間エコノミストに対する中銀の週間調査では、年末時点のインフレ率予想は6%前後に落ち着いているが、公式目標の3.25%は依然はるかに上回っている。