[26日 ロイター] - アデエモ米財務副長官は26日、連邦債務の上限引き上げ問題について、債務支払いを可能にする「プランB(代替案)」は持っていないと述べた。上限が引き上げられない場合、米国政府は支払いの優先順位を付けることができないとし、公的債務に関する合衆国憲法修正第14条では今直面している課題を解決できないと指摘した。
アデエモ氏はCNNテレビに、上限引き上げを巡るバイデン政権と野党共和党の交渉について「前進している」とし「デフォルトは容認できないため、合意を達成することが目標だ」と述べた。
複数の格付け会社が米国の格付けを引き下げ方向で見直していることに関して、そうならないことを望むが、上限引き上げを巡る対立はすでに米国債のコストを引き上げていると述べた。
同氏はMSNBCに対し、デフォルトすれば株式市場が下落し、年金生活者の貯蓄に影響を与え、借り入れコストを押し上げることになる述べた。
政府の支払いシステムは、支払いを延期できるような仕組みになっていないとした。
「債権者、高齢者、退役軍人、国民に対し支払いを履行できるプランBはない」とし「われわれにある唯一の計画は、この国で200年以上にわたって機能してきたもので、米国は全ての支払いを期限通りに行う必要がある」とCNNに語った。