
[ワシントン 29日 ロイター] - 米共和党の強硬派の一角は29日、債務上限引き上げを巡るバイデン大統領とマッカーシー議長の合意に反対する姿勢を鮮明にした。政府の資金が枯渇する「Xデー」とされる6月5日まであと約1週間を残す中、債務上限法案が議会を通過できるかどうか予断を許さない状況となっている。
バイデン大統領と共和党のマッカーシ下院議長は28日、債務上限を2025年1月まで停止し、歳出に上限を設ける案について最終合意した。
2024年米大統領選の共和党候補指名争いに名乗りを上げたフロリダ州のデサンティス知事はFOXニュースに対し、合意が議会を通過しても米財政の軌道を変えるには不十分とし、「米国は引き続き破綻に向け突き進むだろう」と語った。
下院本会議での採決に向け、まず30日午後に行われる下院規則委員会の討議が主要な試金石となる。同委員会の共和党保守派メンバーの少なくとも2人がすでに不支持を表明している。
一方、マッカーシー下院議長は29日、記者団に対し、下院規則委での討議について懸念していないとしたほか、下院本会議では共和党議員からの支持を獲得すると自信を表明した。
バイデン大統領も29日、議会で可決される可能性について「良い感触を得ている、採決が始まれば分かるだろう」と述べた。
こうした中、共和党のリー上院議員は反対を表明し、上院での採決が難航する可能性を示唆した。
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