[ロンドン 1日 ロイター] - 英財務省は1日、イングランド銀行(中央銀行)の金融安定担当の副総裁にサラ・ブリーデン理事を充てる人事を発表した。カンリフ副総裁の後任として11月1日に就任する。
金融政策委員会(MPC)に加わるほか、金融行政委員会(FPC)の委員を継続し、新たに健全性監督機構(PRC)のメンバーに就任する。
中銀のベイリー総裁は、ブリーデン氏が金融・経済政策に関する豊富な知見を生かすことになるだろうとコメントした。
ブリーデン氏は大学卒業後に中銀に入行。金融安定や市場部門が長く、2007─08年の金融危機で中堅銀行ノーザン・ロックの経営破綻に対処する中銀チームの責任者を務めた。
同氏が加わることでMPCの女性メンバーは史上最多の4人になる。副総裁に女性が就任するのは2017年以来。
HSBCの欧州担当チーフエコノミスト、サイモン・ウェルズ氏は、ブリーデン氏の金融政策に関する見解はあまり知られていないが、MPCメンバー構成のバランスが変わることはないと予想。カンリフ氏は政策金利決定で多数派の投票行動を取ってきた。