Michael S. Derby
[11日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が11日発表した8月の消費者調査によると、消費者のインフレ期待は全体的にほぼ変わらなかった。個人の財政状況に関する見方は低下した一方、家賃や食料品などの価格上昇を見込んでいるという。
1年先のインフレ期待は3.6%と前月の3.5%から上昇した一方、3年先のインフレ期待は2.8%と前月の2.9%から低下。5年先のインフレ率は7月の2.9%から3.0%に上昇した。
ただ、消費者は様々な主要カテゴリーについて物価上昇の加速を予想。8月の調査ではガソリン、食料品、家賃、医療費、学費が値上がりすると見込まれていることが分かった。住宅価格は3.1%上昇と2022年7月以来の高い伸びが予想された。
同時に信用へのアクセスや、現在および将来の財政状況についてより厳しい見方が示された。8月の家計収入予想は2.9%増と7月の3.2%増から低下し21年7月以来の低水準となった。
クレジット利用が難しくなったと回答した世帯が今年最多となったほか、今後数カ月の間にクレジットの利用が厳しくなるとの予想が増加した。