米国株式市場見通し:トランプ関税の影響や経済指標を見極めたいとするムード強い

発行済 2025-02-08 13:28
更新済 2025-02-08 13:30
© Reuters.
*13:28JST 米国株式市場見通し:トランプ関税の影響や経済指標を見極めたいとするムード強い 来週の米国株は、引き続きトランプ関税発動に対する影響及び経済情勢などを見極める神経質な展開となりそうだ。


1月の雇用統計は米経済の堅調さを示す内容となり、CMEグループが提供するFedwatchでは、3月に予定する次回の連邦公開市場委員会(FOMC)における利下げ見送り予想は9割を超えた。
堅調な雇用統計を受けて、クグラー連邦準備制度理事会(FRB)理事は「弱含みも過熱の兆候もない健全な労働市場」と発言。
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は「経済は良い状態にある。
関税、移民、税制など多くの情報を得るまで我々はじっと待つことができる」とコメントするなど、FOMC関係者も安堵した様子。
今しばらくトランプ関税発動とその影響を見極めたいFRBとしては、利下げ実施の猶予期間が多少できたと感じているだろう。
とはいえ、来週は1月消費者物価指数や生産者物価指数、小売売上高など重要な経済指標の結果が発表されることから、結果次第ではこうしたムードが大きく変わるため注意は必要だ。


決算発表銘柄に関心が向かっていることも影響し、主要3指数は史上最高値圏を維持しているが上値は重い。
特にナスダックは中国新興AI「DeepSeek」の影響がまだ残っており、25日移動平均線(25MA)水準でのもみ合いと主要3指数では最も方向感に乏しい。
投資家心理を示唆するVIX指数は16ポイント台で推移している。
投資家心理は良好なため、急変動は想定しにくいが、トランプ関税による貿易摩擦の影響や、経済情勢などに対する不透明感が重しとなっていることから積極的な売買は手控えられそうだ。


経済指標は、12日に1月消費者物価指数、週次原油在庫、13日に週次新規失業保険申請件数、1月生産者物価指数、14日に1月小売売上高、輸入物価指数、輸出物価指数、鉱工業生産指数、12月企業在庫などが予定されている。


主要企業決算は、10日にマクドナルド、オン・セミコンダクター、グッドイヤー、11日にデュポン、コカ・コーラ、マリオット、ユニバーサル、12日にバイオジェン、CMEグループ、シスコシステムズ、13日にクロックス、ヘインズ、ムーディーズ、エアビー&ビー、アプライド・マテリアルズ、ウィン・リゾーツなどが予定している。



最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2025 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます