■業績動向
8月10日に発表したサカタインクス (T:4633)の2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が75,305百万円、営業利益が4,952百万円、経常利益が6,003百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が4,120百万円だった。
前期(2015年12月期、9ヶ月決算)は決算期変更のため、前年同期間(2015年1月−6月)調整値との比較で見ると売上高は1.4%減、営業利益は19.9%増、経常利益は22.5%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は121.9%増となった。
5月13日修正値(期初計画に対して売上高を2,300百万円減額、営業利益を350百万円増額、経常利益を600百万円増額、親会社株主に帰属する四半期純利益を350百万円増額)を上回った。
円高による海外連結子会社の為替換算影響で減収だが、印刷インキ販売数量増加やコスト削減の効果で円高影響を吸収して計画超の増益だった。
売上総利益率は24.6%、販管費比率は18.0%だった。
営業外収益では持分法投資利益909百万円を計上した。
なお為替の平均レートは1米ドル=111円46銭(前年同期間は1米ドル=120円48銭)で、為替換算影響額は売上高4,333百万円、営業利益369百万円、経常利益354百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益250百万円のマイナス要因だった。
為替換算影響を除くベースでは売上高は4.3%増加、営業利益は28.8%増加、経常利益は29.8%増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は135.3%増加した。
売上高(10億円減少)の要因別増減分析によると、増収要因はインキ数量30億円、機能性材料5億円、その他12億円、減収要因はインキ単価8億円、印刷機材6億円、為替43億円、調整額2億円だった。
また営業利益(8.2億円増加)の要因別増減分析によると、増益要因はインキコスト9.0億円、インキ数量8.9億円、機能性材料1.4億円、その他0.8億円、減益要因はインキ単価8.4億円、機能性材料0.4億円、為替3.6億円だった。
セグメント別(連結調整前)に見ると、前年同期間(2015年1月−6月)調整値との比較で、印刷インキ・機材(日本)は売上高が2.0%減の27,046百万円、営業利益が4.9%増の1,026百万円、印刷インキ(アジア)は売上高が5.1%減の14,414百万円、営業利益が16.9%増の1,606百万円、印刷インキ(北米)は売上高が3.4%減の21,397百万円、営業利益が28.3%増の1,392百万円、印刷インキ(欧州)は売上高が11.3%減の4,054百万円、営業利益が0百万円の損失(前年同期間調整値は4百万円の利益)だった。
機能性材料は売上高が9.7%増の4,722百万円、営業利益が61.0%増の374百万円、その他は売上高が20.8%増の7,485百万円、営業利益が56.0%増の248百万円だった。
印刷インキ・機材(日本)は、新聞インキ及び印刷製版用材料・関連機器が低調で全体として減収だが、パッケージ関連で飲料・食品を中心にグラビアインキ・フレキソインキの需要が好調に推移した。
飲料向けは猛暑効果も寄与した。
インキ販売数量増加やコスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(アジア)は、円高による為替換算の影響で減収だが、2015年10月に新工場を再建したベトナムを始めとして、全般的に主力のグラビアインキの拡販が進展した。
インドと中国では新聞・オフセットインキも好調だった。
インキ販売数量増加やコスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(北米)は、円高による為替換算の影響で減収だが、グラビアインキ・フレキソインキ及びメタルインキが全般的に好調に推移し、オフセット・パッケージ分野のUVインキの拡販も進展した。
インキ販売数量の増加、高付加価値製品の拡販、コスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(欧州)はインキ販売数量が横ばいで、広告宣伝費など拡販に向けた先行コストが先行した。
円高による為替換算も影響した。
機能性材料は、欧米のインクジェットインキが低調だったが、日本のインクジェットインキ・カラーフィルター用顔料分散液・トナーが好調に推移して増収増益だった。
なお為替換算影響を除いたベースの数値は表のとおりである。
印刷インキ(アジア)が33.3%営業増益、印刷インキ(北米)が38.7%営業増益、機能性材料が62.9%営業増益と好調で、印刷インキ・機材(日本)も4.9%営業増益と堅調だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
8月10日に発表したサカタインクス (T:4633)の2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が75,305百万円、営業利益が4,952百万円、経常利益が6,003百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が4,120百万円だった。
前期(2015年12月期、9ヶ月決算)は決算期変更のため、前年同期間(2015年1月−6月)調整値との比較で見ると売上高は1.4%減、営業利益は19.9%増、経常利益は22.5%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は121.9%増となった。
5月13日修正値(期初計画に対して売上高を2,300百万円減額、営業利益を350百万円増額、経常利益を600百万円増額、親会社株主に帰属する四半期純利益を350百万円増額)を上回った。
円高による海外連結子会社の為替換算影響で減収だが、印刷インキ販売数量増加やコスト削減の効果で円高影響を吸収して計画超の増益だった。
売上総利益率は24.6%、販管費比率は18.0%だった。
営業外収益では持分法投資利益909百万円を計上した。
なお為替の平均レートは1米ドル=111円46銭(前年同期間は1米ドル=120円48銭)で、為替換算影響額は売上高4,333百万円、営業利益369百万円、経常利益354百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益250百万円のマイナス要因だった。
為替換算影響を除くベースでは売上高は4.3%増加、営業利益は28.8%増加、経常利益は29.8%増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は135.3%増加した。
売上高(10億円減少)の要因別増減分析によると、増収要因はインキ数量30億円、機能性材料5億円、その他12億円、減収要因はインキ単価8億円、印刷機材6億円、為替43億円、調整額2億円だった。
また営業利益(8.2億円増加)の要因別増減分析によると、増益要因はインキコスト9.0億円、インキ数量8.9億円、機能性材料1.4億円、その他0.8億円、減益要因はインキ単価8.4億円、機能性材料0.4億円、為替3.6億円だった。
セグメント別(連結調整前)に見ると、前年同期間(2015年1月−6月)調整値との比較で、印刷インキ・機材(日本)は売上高が2.0%減の27,046百万円、営業利益が4.9%増の1,026百万円、印刷インキ(アジア)は売上高が5.1%減の14,414百万円、営業利益が16.9%増の1,606百万円、印刷インキ(北米)は売上高が3.4%減の21,397百万円、営業利益が28.3%増の1,392百万円、印刷インキ(欧州)は売上高が11.3%減の4,054百万円、営業利益が0百万円の損失(前年同期間調整値は4百万円の利益)だった。
機能性材料は売上高が9.7%増の4,722百万円、営業利益が61.0%増の374百万円、その他は売上高が20.8%増の7,485百万円、営業利益が56.0%増の248百万円だった。
印刷インキ・機材(日本)は、新聞インキ及び印刷製版用材料・関連機器が低調で全体として減収だが、パッケージ関連で飲料・食品を中心にグラビアインキ・フレキソインキの需要が好調に推移した。
飲料向けは猛暑効果も寄与した。
インキ販売数量増加やコスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(アジア)は、円高による為替換算の影響で減収だが、2015年10月に新工場を再建したベトナムを始めとして、全般的に主力のグラビアインキの拡販が進展した。
インドと中国では新聞・オフセットインキも好調だった。
インキ販売数量増加やコスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(北米)は、円高による為替換算の影響で減収だが、グラビアインキ・フレキソインキ及びメタルインキが全般的に好調に推移し、オフセット・パッケージ分野のUVインキの拡販も進展した。
インキ販売数量の増加、高付加価値製品の拡販、コスト削減の効果で増益だった。
印刷インキ(欧州)はインキ販売数量が横ばいで、広告宣伝費など拡販に向けた先行コストが先行した。
円高による為替換算も影響した。
機能性材料は、欧米のインクジェットインキが低調だったが、日本のインクジェットインキ・カラーフィルター用顔料分散液・トナーが好調に推移して増収増益だった。
なお為替換算影響を除いたベースの数値は表のとおりである。
印刷インキ(アジア)が33.3%営業増益、印刷インキ(北米)が38.7%営業増益、機能性材料が62.9%営業増益と好調で、印刷インキ・機材(日本)も4.9%営業増益と堅調だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)