シカゴIMMの短期投機家・投資家による円の買い持ち高は前週から増加、過去最大を記録した。
今週は米国の利上げの可能性を探る上で、雇用統計や米供給管理協会(ISM)が発表する9月製造業、非製造業景況指数に注目が集まる。
製造業は8月の49.4から再び活動の拡大を示す50台を回復すると見られている。
非製造業景況指数も8月51.4から53.0へ改善が予想されている。
また、9月雇用統計でも失業率が4.9%と5%割れを維持し、非農業部門雇用者数の伸び幅も17万人と、労働市場が緩やかながら順調に回復を継続していることを示すと見られている。
一方、国際通貨基金(IMF)は世界経済や米国経済の2016年の成長見通しを下方修正する公算。
2016年の世界経済見通しは7月予測で2.2%だった。
ラガルド理事は年後半の経済、特に先進国経済の成長が停滞したことを理由に挙げた。
現在のところ米国の2016年経済は2009年以来で最低の伸びに留まる見通し。
欧州金融不安、米国大統領選挙への不透明感など、年内の利上げには依然懐疑的見方も残り、ドルも膠着状態が続くと考えられる。
今週初めに開催された第1回の大統領候補による討論会は、民主党クリントン氏優勢との見方が優勢となり、金融市場を支える要因となった。
今週は、副大統領の討論会が予定されている。
■今週の主なイベント
7日:ワシントンにてIMF、世銀の年次総会
●米国
3日:9月ISM製造業景況指数:予想50.3(8月49.4)
4日:ラッカー米リッチモンド連銀講演、経済見通し、副大統領候補討論会
5日:9月ISM非製造業景況指数:予想53.0(8月51.4)
7日:フィッシャー米FRB副議長が講演、ブレイナードFRB理事がパネル討論会に参加メスター米クリーブランド総裁が講演、9月雇用統計:予想失業率:4.9%(8月4.9%)、非農業部門雇用者数:+17万人(8月+15.1万人)、民間部門雇用者数:予想+17万人
●欧州
6日:欧州中央銀行(ECB)議事要旨公表
●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
トルコ
【IMM】
*円
ネット・円買い持ち:+68,892(9/27)←円買い持ち:+58,785(9/20)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:- 76,030(9/27)←ユーロ売り持ち::- 85,025(9/20)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:- 87,714(9/27)←ポンド売り持ち:- 58,686(9/20)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-5,956(9/27)←スイスフラン買い持ち:+8,413(9/20)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-11,615(9/27)←加ドル買い持ち:+16,303(9/20)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち: +15008(9/27)←豪ドル買い持ち:+6848(9/20)