アジア通貨とドル、イスラエル・イラン停戦警戒で横ばい；豪ドルはCPI軟化で停滞

Investing.com- 水曜日、ほとんどのアジア通貨とドルはほとんど動きを見せなかった。トレーダーらは米国が仲介したイスラエルとイランの間の不安定な停戦が維持されるかどうかを見守っている状態である。

オーストラリアドルも、予想を下回る消費者インフレデータが準備銀行（RBA）のさらなる利下げ期待を強めたにもかかわらず、動きは鈍かった。

地域通貨は今週いくらかの上昇を記録し、ドナルド・トランプ米国大統領が月曜日の夕方にイスラエルとイランの間の停戦を発表した後、ドルは後退した。

ドルはまた、パウエル議長がそのような可能性を否定したにもかかわらず、連邦準備制度理事会（FRB）が利下げを行うとの見方が強まったことで圧力を受けた。トランプ大統領も火曜日に利下げを求める発言を繰り返した。

アジア通貨の中では、日本円のUSDJPYペアは0.1%下落し、中国人民元のUSDCNYペアは横ばいだった。

韓国ウォンのUSDKRWペアは0.3%上昇し、シンガポールドルのUSDSGDペアは横ばいだった。

インドルピーのUSDINRもまた横ばいで取引された。

オーストラリアドル横ばい；5月のCPIは急落

オーストラリアドルのAUDUSDペアは水曜日、5月のCPIインフレが予想を大幅に下回ったというデータが示されたにもかかわらず、ほとんど動きを見せなかった。同通貨はリスク選好の改善により2日間の上昇の後、停滞した。

ヘッドラインCPIインフレは7ヶ月ぶりの低水準に落ち込み、トリム平均インフレで表される基調的インフレは3年超ぶりの低水準に下落した。

水曜日の指標はオーストラリアのインフレの持続的な下降傾向を示し、これによりRBAは利下げを継続するための余地がさらに広がった。中央銀行は今後の金融緩和についてはデータ主導のアプローチを示唆している。

水曜日のCPI指標は、労働市場の冷え込みを示す予想を大幅に下回るオーストラリアの雇用データが発表されてからわずか1週間後に発表された。

RBAは2025年に入ってから累計で50ベーシスポイントの利下げを実施している。

ドルは中東停戦とFRB金利に注目し横ばい

ドル指数とドル指数先物は水曜日のアジア取引で小幅に下落したが、一晩の大幅な損失を回復しつつあった。

ドルは当初、週末の米国によるイランへの攻撃を受けて安全資産需要の増加から恩恵を受けていたが、この傾向はトランプ大統領の停戦発表によって大部分が覆された。

トランプ大統領は停戦発効からわずか数時間で休戦を破ったとしてイランとイスラエルを非難したが、水曜日の朝までに中東諸国は互いに対する空爆を縮小したようだ。

現在の焦点は停戦が維持されるかどうかに完全に移っている。

金融政策の面では、ドルはFRBが7月に利下げを行う可能性があるとの一部の見方によって圧力を受けたが、CME Fedwatchによれば、より広いコンセンサスは依然として据え置きにあった。

パウエル議長は火曜日の議会証言で、トランプ大統領がFRB議長を非難し即時の利下げを求め続ける中でも、利下げの可能性が差し迫っているという可能性を否定した。パウエル議長はトランプ大統領の貿易関税によるインフレリスクがFRBにとって最大の争点であると述べた。

トランプ大統領は火曜日、米国の金利は少なくとも2〜3ポイント低くあるべきだと主張した。

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