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フォーカス Research Memo(6):2012年3月期以降増収増益も、先行投資で2017年3月期は増収減益見込む

発行済 2017-01-13 16:09
更新済 2017-01-13 16:33
フォーカス Research Memo(6):2012年3月期以降増収増益も、先行投資で2017年3月期は増収減益見込む
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■業績動向と財務状況

●業績動向

(1)全社

a)売上高
フォーカスシステムズ (T:4662)の2012年3月期以降の売上高推移を見ると、毎年着実に増加しており、2012年3月期から2016年3月期の4期間で38.4%増加した。
また、2017年3月期第2四半期は8,383百万円(前年同期比11.9%増)であり、通期では17,000百万円(前期比3.1%増)と引き続き増収を見込んでいる。


b)経常利益
2012年3月期以降の経常利益推移を見ると、2016年3月期までは増益が続いていたが、2017年3月期は770百万円(前期比19.0%減)と減収を見込んでいる。
これは東証1部上場企業として3年先5年先を見据え、以下4点の投資を行っているためである。


1)より優秀な人材確保への採用投資
2)現社員へのより高付加価値をつけるための技術者への教育投資
3)ガバナンス強化を目的とした社内管理体制へのシステム及び人的投資
4)自社製品の開発販売のための投資

なお、2017年3月期第2四半期の時点では199百万円(前年同期比0.5%増)とほぼ前年同期並みである。


(2)事業別(公共関連事業)

a)売上高
2012年3月期以降の売上高推移を見ると、2013年3月期に減少したが、以降は社会保険関連、航空管制関連の受注増加などにも支えられ増加傾向にある。
なお、2017年3月期第2四半期は既存顧客からの受注が好調で、2,931百万円(前年同期比17.4%増)と過去最高を記録している。


b)利益※
利益は増加傾向であったが、2016年3月期はエンドユーザ側で発生したインシデントの影響で当初想定していた規模の受注ができず、技術者の不稼働損により利益率が低下し利益は835百万円(前期比2.4%減)と減益となった。
なお、2017年3月期第2四半期は不稼働損も解消し、401百万円(前年同期比53.6%増)と大きく増益となり過去最高を記録している。


※利益は各事業別売上高から各事業別原価、販管費を引いたもので、全社共通経費を含まない。


(3)事業別(民間関連事業)

a)売上高
民間関連事業は、主要取引先からのインフラ構築・運用サービス及びERP関連製品のカスタマイズと設計・開発が順調に推移していることに加え、大阪・名古屋拠点の実績も伸びたことで増収が続き、2012年3月期から2016年3月期の間で45.5%増加した。
なお、2017年3月期第2四半期は既存顧客からの受注が好調で、4,897百万円(前年同期比6.5%増)と過去最高の売上高を記録している。


b)利益
2012年3月期以降の利益は増収続きで、2012年3月期から2016年3月期の間で51.8%増と大きく増加した。
しかし、2017年3月期第2四半期は今後の受注増加に対応するための開発環境の準備、新規受注獲得に向けた事前提案準備などでコストが先行し、利益は444百万円(前年同期比13.9%減)と減益となっている。


(4)事業別(セキュリティ機器関連事業)

a)売上高
2012年3月期以降の売上高を見ると、サイバーフォレンジック関連製品の大手民間企業への展開、技術者育成、調査解析などサービスビジネスの拡大、さらに専用サイトの開設等によるマーケティング強化や、最適化技術、介護・医療分野の事業化などの新規事業開拓が奏功し、2012年3月期から2016年3月期の間で103.3%増加した。
なお、2017年3月期第2四半期は官公庁案件の受注が増加し、554百万円(前年同期比39.7%増)となっている。


b)利益
セキュリティ機器関連事業は顧客に直接販売していることもあり、他の事業より利益率が高い。
2012年3月期以降の利益率は年によってばらつきが大きいが、売上高が増加した影響が大きく、利益は2012年3月期から2016年3月期で134百万円増(355.1%増)と大きく増加した。
なお、2017年3月期第2四半期の利益は55百万円(前年同期比27.9%減)となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)

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